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海を飛ぶ夢

評価   ★★★★☆
監督   アレハンドロ・アメナバール
脚本   アレハンドロ・アメナバール  マテオ・ヒル
出演   バビエル・バルデム  ベレン・ルエ ローラ・ドゥエニャス  クララ・セグラ


PC2
作品紹介
第77回アカデミー賞外国語映画賞受賞作。海難事故により全身麻痺の障害を背負う詩人、ラモン・サンペドロの手記を基に映画化した、実話に基づくヒューマンドラマ。今日、多く問われている“人間の尊厳”をテーマに、尊い命の重さを超え、真の自由を選択したラモン・サンペドロと、彼の家族や周囲の人々が注ぎ、注がれる愛の姿を描いて行く。



*ネタバレしています。注意!




「尊厳死」 とは、人間としての尊厳を保ったままで命を全うすること。



もしも、自分が怪我などで、寝たきりの生活をこの先一生続けなければならないと知ったなら。
もしも、自分が若年性アルツハイマーで、身体の死よりも先に精神の死が訪れることを知ったなら。
あなたはどうしますか、という問いを受けたなら、きっと私は1瞬でも「尊厳死」を真剣に考える。

逃げかもしれない。
自分が弱い人間だからかも知れない。

ある人は「そのような状態でもがんばって生き抜いている人がたくさんいる」と諭すでしょう。
そしてその言葉は全て正論なのです。
でも、そのとき私はこういうはずです。
「他の人がなんだ!苦しいのは自分なんだ!」と。
結局は自分で生きる活力を見出さないことには始まらない。
他人に勇気を与えるために生きるのではない、生きることとは自分自身のためなのです。

しかし、逆に私の愛する人たちが「尊厳死」を望んだらどうするか。
先ほどの主張など何処吹く風、きっと生きて欲しいと願い、全力で止めようとするでしょう。

このような矛盾する難しい問題「尊厳死」を真剣に考えさせられる映画が、実話を基にした「海を飛ぶ夢」です。


家族主人公ラモンはは26年間寝たきりの状態で、家族の庇護の元生きてきました。
彼の家族には介護の大変さ、辛さを補うほどの理解があり、何よりもラモンを愛していた。
しかも、家族以外にも女性2人から愛される程の人格者であり、良い友達にも恵まれている。
そして彼自身は詩を書き、本を出版できるほどの才能をも持ち合わせているのです。
体の自由を奪われても生きる目的を見出せそうな状況ですが、それでも彼は「自分は何のためにいきているのか」とずっと自らを問い、ついに、死を選択することで生の自由を得ようとするのです。

「僕を本当に愛してくれる人は、僕を死なせてくれる人だ」
彼ははこう言いました。
自殺は自ら命を絶つことですが、尊厳死は自らの意思のもと他人の手を介して自殺することとも言えます。
もし法律で認められるのなら、それは病院の医師の手により行われるのでしょうが、裁判で尊厳死を認められなかったラモンは彼を愛する者の手に自らの死を委ねます。
それは非常に残酷なこと。
しかし、「尊厳死」は事後に自責の念に駆られないようにするためにも、愛をもって彼の意思を理解する人にしかできないことなのかもしれません。海

そして、ついにラモンは「海を飛ぶ夢」を果たします。
死をもって・・・


この映画は「尊厳死」という重いテーマを扱っていますが、とても温かく「尊厳死」を見つめており、そこへたどり着くまでの過程、生きることへのジレンマ、周囲の葛藤などの心の動きをあますとこなく伝えているので、最後のシーンでは見ている側に少なからず安堵をもたらします。
そういう「死」も生の一部だと感じます。

この映画は「尊厳死を認めるべきだ」という押し付けをしているわけではありません。
「尊厳死」のあり方をただ提起しているだけです。
「尊厳」とはきっと人の数だけ存在するもので、その人その人にあった対処が必要でしょう。
ましてや、事故や事件などからの線引きも難しく、つねに犯罪とも隣り合わせの問題でもあり、また身体だけではなく精神的な尊厳はどうなのかなど、本当に簡単には答えがでない難しい問題だと言えます。

PCそして、ラモンの周りでは様々な事情を持った人たちも描かれています。
行く行くは植物人間になってしまう病気を持つために、ラモンと共に「尊厳死」を選択する女弁護士フリア
「尊厳死」を推奨する団体に所属しつつも、自ら新しい生命を生み出そうとする活動家。
海を飛ぶことを果たしたラモンと違い、フリアは尊厳死の決断より早く身体の衰えがきたため、実行することができなかった。
今後のフリアの行く先がこの映画の本当の答えなのかもしれません。

私も今ここで「尊厳死を認めるべきだ」「認めないべきだ」などとは言うことはできません。
ただ、当事者でしかわからない状況がある限り、法律などの詭弁・正論では本当の解決にはならないと思うのです。


そして彼は海へ還る・・





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[ジャンル検索]ドラマ | コメント(4) | トラックバック(1)2006/06/23(金)12:31

コメント

尊厳死

尊厳死、死刑制度など、『死』を扱う映画は難しいですよね。

バタバタと人が死ぬ映画が多いがゆえか、『死』をテーマとして捉えて、かつ心に残る映画って中々無いと思います。

「明日の記憶」を本で読みましたが、「アルツハイマーが死に至る壮絶な病」である事を初めて知りました。
考えさせられるお話でした。


この映画も、今度機会があったら観てみます☆

2006/06/26(月)12:24| URL | クリオネ #OARS9n6I [ 編集]

>クリオネさんへ

影響を受けやすさ故、私は今まで「死」に関する映画や本を読むのを極力避けてきていたのですが、この映がはなんだかそれでも惹かれるものを感じてみてしまいました。
そして、思い切り影響を受けてしまいました(苦笑)
本当にいろいろ考えさせられます。

「明日の記憶」も興味があるのですが、リアルすぎる問題のため見るのをためらっています。
う~ん、一種の逃げですね・・。

2006/06/26(月)21:49| URL | みやぽー #- [ 編集]

TB・コメントありがとうございます

そうですね、尊厳死の決断について何ら押し付けがましく感じさせないというのがとにかく上手い作品だと思います。
フリアとの対比やロサという女性のキャラ設定なんかも作為的なあざとさを一見感じさせない。
こういう繊細なテーマを描く時に多くの支持共感を得る一つの有効な方法かもしれませんね。
此方からもTBさせて頂きました、また宜しくどうぞw

2006/06/30(金)23:02| URL | lin #XHLKTYlo [ 編集]

>linさんへ

ご訪問、TB返しをありがとうございますv-290
ロサとフリア。
どちらも印象的な女性でした。
ロサが最後にラモンの手助けをする過程、フリアがラモンに惹かれていく様子など、少しも無理なく描かれてありましたよね。
確かにすごく共感してしまいました。

フリアはこの先どうなるのでしょうか・・気になります。

2006/06/30(金)23:50| URL | みやぽー #- [ 編集]

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「海を飛ぶ夢」

 海を飛ぶ夢「海を飛ぶ夢」 ★★★★The Sea Inside(2004年スペイン)監督:アレッハンドロ・アメナバールキャスト:ハビエル・バルデム、ベレン・ルエダ、ロラ・ドゥエニャス、マベル・リヴェラ 、 セルソ・

2006/06/30(金)22:53│NUMB

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プロフィール

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Author:みやぽー(miyapoh)
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